今回は、数年前に、
僕があるセミナーに参加するために、
東京へ行った時の待ち時間に起きた出来事について、話そうと思います。
「今思うと、アレってけっこう面白い出来事だったなー」
とふと思い出したので、話してみようかなと。
まあ今回は、
僕のちょっとヘンテコな小話をするだけなので、
役に立つかというと、よくわかりませんが(苦笑)
とにかく気楽に読んでくれれば、
それでオッケーです。
なんかノリで小説風に書いてみました。
書いてて、すぐに悟ったけど、
自分の表現力の乏しさ…
小説家はやっぱりすごい。
でも、落ち込んでもしゃーないので、
本題にいきましょうか…
人生初の逆ナン?
それは、僕が新宿駅に初めて降り立った日のことだった。
とにかく人がいっぱいいる。
人ごみが苦手な僕にとって、
いたたまれない空間だ。
あと、みんな服装がスゴイ(苦笑)
とにかく「スゴイ」としか言いようがない。
僕の稚拙な語彙力では、このスゴさを表現するのは無理だ。
北海道の地方に住んでる僕にとって、
ここにいる人たちは別世界の存在に感じた。
ふつうの服を着ているはずの自分が、なぜかここでは場違いな気がする…
それも気まずさを感じた要因の一つかもしれない。
セミナーの参加まで、30分くらい時間があったので、
どこで時間を潰そうかと辺りを見回した。
どこもかしこも人がたくさんいて、
落ち着けそうな場所は無かった。
駅の周辺を少しだけ歩いてみたが、
良さそうな場所は無く、駅前で人間観察でもしながら
時間を潰すことを決めた。
奇抜な格好をした若者を見つけては、
それをただただぼーっと眺めるのを繰り返していると、
突然、僕の目の前に、一人の女の子が現れた。
ふと顔を見てみると、外国人だった。
どこの国かはまったくわからなかったが、
東南アジア系だということだけは、わかった。
年は10代後半~20代前半くらいだろう。
おまけになかなかの美人だった。
そんな彼女が一言も喋らず、じっとこっちを見てきた。
この当時の僕は、コミュ障全盛期で、
長きに渡る引きこもり生活から抜け出そうと、
外に出て、自分を変えるキッカケを模索し始めた時だった。
人と話すだけでも、吐きそうになるくらい緊張してしまうのに、
なんかいきなり見知らぬ外国人美少女にからまれてしまった。
「あー、俺ってツイてないなー…」
と、ふつうなら思うだろう。
でも、僕は引きこもっている間に、
冴えない男子高校生が、なぜかたくさんの美少女にかこまれて、
やれやれと言いつつも、高校生活をエンジョイしてるアニメ
を延々と見続けていたせいか、頭の中は割りとポジティブで、
「おっ!コレがいわゆる逆ナンってヤツなのか!?
俺にもこんなチャンスが巡ってきたのか?」
と若干喜んでいる自分がいた(苦笑)
外国人美少女は「アレ」をせがんできた
しかし、そんな淡い期待は、
一瞬で消え去ってしまった。
彼女は、何も言わず、手に持っていた紙を見せてきた。
僕もコミュ障だから、「なんか話せよ」とかよく言われるけど、
相手が何も話さないと、とても不安になる。
僕は周りの人をこんな気分にさせてたのか…
と思うと、胸がギュッと締め付けられた気分がした。
紙には、氏名や金額が書かれていた。
どうやら何かの募金のようだ。
「あー、ですよねー…
僕に限って、逆ナンとかマジでありえないですよねー…」
自分が冴えない男だというのを一瞬でも忘れて、
ぬか喜びしてしまった自分が恥ずかしい。
僕の頭の中の辞書から「逆ナン」とう文字が、
完全に抹消された記念日になってしまった。
それはさておき、
僕が驚愕したのは、募金額の高さだ。
「500円」「1000円」となぜか妙に金額が高い。
中には「3000円」というのも目にした。
僕の中では、募金というものは、
10円とか100円ぐらいの小銭を寄付するものだと思っていた。
冷静に考えたら、この時点ですでにおかしいのだけれど、
世間をしらない僕は、
「世の中には、こんなに気前良く募金する人がいるんだな~!」
と感心してしまっていた。
今思うと、この時の自分のピュアさには脱帽してしまう。
(イヤ、ただの世間知らずのバカだw)
外国人美少女は何も言わず紙を見せ、
僕の顔をそのキレイな瞳でずっと見つめてくる。
僕は体中から汗が吹き出ていた。
着ていたTシャツの背中がベタつくほどに。
彼女の視線に耐えられなかった僕は、
しぶしぶ1000円を彼女に渡した。
ホントは100円くらいで済ませたかった。
でも、みんなが1000円ぐらい払っている中、
僕だけ「100円」と書かれるのは、
プライドがなんか許さなかった。
「彼女にセコいヤツと思われたくない!!」
ただそれだけのことだ。
お金を手渡すと、
彼女は手を降って華麗に去っていった。
僕もぎこちなく手を振り返した。
このシーンだけ切り取れば、
彼女とのデートの別れ際みたいで、
素敵な一コマなのかもしれない。
彼女は手に1000円札ヒラヒラさせてるけど…
時間としては、ほんの数分の出来事だったけど、
僕の中では、ものすごく長い時間に感じた。
それだけ動揺していたんだろう。
やっぱり東京ってコワい…
~fin~
今になっては良い思い出です(笑)
っていう、僕が詐欺にあった話でしたw
この事件の後、調べたんですが、たぶんコレ↓
(東京とか行く時は、ホント気をつけてね)
あの子はフィリピン人だったのか!
どこの国か気になってたからスッキリしたよー。
きっと、僕の1000円も彼女のメシ代にでも
消えたのでしょう…
それはどーでもいいんですが(苦笑)、
詐欺にあった時は、「うわー騙されたー!」
ってめっちゃショックでした。
それは当然の反応だし、仕方ないと思う。
でもね、今思うと、実際に詐欺にあうとか、
なかなかできない体験だったし、
なんだかんだで良い思い出?になっています。
こうしてブログのネタにもなったしw
まあコレが何百万とかだったら、
笑ってられないでしょうけど…
ここからは、せっかくなので、
この経験から勉強になったなーと思ったことについて、
話していこうと思います。
勉強になったことその1:計画的な戦略
やり方が仕組み化されてて、
ヒジョーにうまいと思いました。
だって、
↓
何も喋らないことで不安を煽り
↓
ふつうありえないけど、でもはっきりとそうとも言えない絶妙な価格設定
↓
その場のイヤ~な空気から逃れたくて、お金を払ってしまう
↓
微妙な金額だし、相手の情報がまったくわかんないから泣き寝入り
っていう、このムダの無い一連の流れw
成功率上げるために、しっかりと作戦が練られている。
かなり計算されてますよね。
当時の僕みたいな押しに弱い人間には、
断りづらいし、勢いでやられてしまう可能性が高いと思う。
だから、こういう被害が完全にはなくならないのかなと。
これ最初に考えた人、けっこう頭使ってんなーと思いました。
「いや、その頭脳をもっと良い方向に使えよ!」
って話ですけど…
たぶんこの人がビジネスすれば、きっと稼げるのになーとも思う。
いろいろ考えるのかも得意そうだし。
そのほうがきっと儲かるし、みんなも喜んでくれるよ、と言いたい。
勉強になったことその2:逞しいメンタル
2つ目は、彼女たちのメンタルの強さ。
あんな若いのに、
平然のように詐欺をやってのけるあの強靭な精神力。
これは素直にすごいと思ってしまった。
やってることはまったく褒められたもんじゃないけど(苦笑)、
なりふり構わずガンガン攻める姿勢は評価したい。
目的を達成するための執念というか、図太さというか。
普通だったら途中で挫折しちゃうと思うんですよ。
何度断られても、次へ次へとめげずに動き続けてる。
それで続けてたら、僕みたいなカモが見つかると…(´Д`)
僕はもともと、ちょっとでもうまくいかないと、
すぐに放り投げてしまう性格だったし、
執念深さは未だにぜんぜん無いから、
メンタル的な部分は、見習う部分もあったなと。
あっ、くれぐれも、やってることは
絶対に参考にしちゃダメですからね(苦笑)
コレに関しても、「もっと別のところで活かせよ…」
としか言えないけど。
あんだけの図太さがあれば、
たいていのことできると思うんだけどなー。
っていうのが、僕が学んだことです。
1000円が授業料だと思えば、
滅多にできない体験ができたし、
あの女の子にはありがとうと言いたい。
まあ1回で十分だけどw
読んでいただき、ありがとうございました。
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